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Posted by つくばちゃんねるブログ at

Date: 2011年05月17日

リレー・フォー・ライフに行ってきました

 5月14日に開かれたリレー・フォー・ライフに行ってきました。
 会場はつくばEXの研究学園都市駅に近い公園です。
 がん患者の支援のために、5年前から開かれているというイベントですが、初参加の私の印象では、肩の張らないのんびりしたイベントという感じがしました。
 私が会場に到着したのは、開会式が行われる少し前の午後4時45分頃。ちょうど応援参加のソーラン隊がアトラクションをやっていて、なぜか茨城のヒーロー・イバライガーもやって来て子供達と一緒に記念撮影をしていたり。ただ全体的に、派手なアトラクションや演奏は少なく、これはやはり実行委員会のホームページで告知されていたように、震災のことを考慮して自粛したためでしょうか? そんな中でも子供達は、日本中にはびこる自粛ムードなどお構いなしに元気にはしゃぎ回っています。私としては、もう少し元気なイベントにしても良かったかな? と思いました。
 開会式では筑波大学の先生に、つくば市の大病院の先生に、日本対がん協会の先生など、すごい肩書きを持っている方々が入れ替わり立ち代り挨拶をされました。続いてエコバルーンのリリース。エコバルーンとは白い鳩の形をした風船なので、リレー・フォー・ライフの協賛企業の提供だそうですが、それにしてもこの風船のどこがエコなのでしょうか? もしかして光分解性のプラスチックとかで作られていて、森に落ちても大地に吸収され、海に落ちてウミガメに食べられてもきちんとお腹で消化されちゃうようにできてるんでしょうか? 興味があるので後で調べておきます。




 で、晴天だった当日も午後5時くらいになるとだんだん雲ってきたのですが、西の空だけは晴れていて夕日が差し、バルーンが一斉にリリースされると、うまい具合に東からの風が吹いていたものだから、夕日の差す西へ西へさぁーっと流れていきます。会場には神秘的な癒し系のBGMが流れていましたが、その音楽の効果もあってか、風に乗って陽光の中へ消えていく白いハト風船の群れが、とても神々しく見えました。


 反対側の東の空を見ると、ほんのお湿り程度に降ってきたにわか雨が、沈みゆく太陽の光を受けてうっすらと虹がかかっています。
「あっ、虹だ!」
 気がついていた人から声が上がります。
「ステージの後ろをご覧下さい。うっすらと虹がかかっています。自然もこのイベントを祝福しているようです」
 そんなアナウンスまで流れてきました。天気といい風向きといい虹といい、どこか出来すぎな? と言ったら失礼かもしれませんが、自然との絶妙なバランスがすごい効果を生み出したなと思いました。こういうシーンは観ようと思ってもなかなか観られません。
 続いてリレーが始まります。公園に設けられたお散歩コースを、参加者がリレーをつないで延々と翌日の朝まで歩き続けるのです。とても気の長いイベントです。もちろん休息もアリだし仮眠も取れるし、スポーツマッサージのサービスを受けられるコーナーも準備されています。
 リレーはチーム単位で参加する方も多く、中には個人の参加者も受け入れてくれるチームもあるというので、私はそのうちの1つに入れてもらいました。ところがこれが、すごくがんばって歩いちゃうチームで、一緒に歩いていく人を次々と追い越していきます。まあ、私は筑波から水戸までの約60キロを自転車で往復しちゃうようなことをやっているし、長歩きはそんなに苦でもないんですが、我らがチームを追い越していくのは若さに任せて走っていく医療学校の学生くらい。これじゃがんばりすぎだと、チームの人達も苦笑しています。
 コースは1周が約500m。コース沿いには応援メッセージの書かれた紙製のルミネが並んでいて、サックスやコーラスの静かめな演奏があったり、メイド服のお姉さんが発光するグッズを売っていたりで、ずっと歩きっぱなしでも辺りを見ているとそんなに飽きがきません。歩きながら私はチームの方と話をしたり、他の方々の話を聞いたりしていましたが、話によるとこのチームはガン闘病記ブログのつながりから生まれたチームということです。ブログの名前も教えてもらったので、後でチェック入れておきます。
 夜の8時半を周り、コースを25周した頃合に、私はチームの皆さんに別れを告げて会場を去りました。明日には自然生クラブの田植えイベントがあり、流石に朝まで歩き続けるわけにはいきませんもの。ウォーキングが終わった後、私はマッサージのコーナーに寄って、医療学生のボランティアの方にマッサージをしてもらいました。いゃあ、マッサージしてもらうって気持ちいいなぁ~。背中のマッサージはくすぐったかったけど。
 このイベント、多分来年も参加します。

Posted by 岩崎綾之 at 06:54Comments(0)イベント

Date: 2011年05月13日

リレー・フォー・ライフ 2011in茨城 に参加します

『リレー・フォー・ライフ2011 in 茨城』開催概要

日 時:平成23年5月14日(土)15:00受付開始 17:00開会式~15日(日)10:30閉会式
場 所:研究学園駅前公園(つくば市葛城根崎 160-2)
参加費:1,000円(ただし、がん経験者および中学生以下は無料)

 リレー・フォー・ライフは、がん患者を支援するチャリティーイベントです。「がんは24時間眠らない」との意味合いから、参加者は夜通しリレーをつないで会場を歩き、患者を支援し共に生きることをアピールします。震災と原発事故の影響で規模は縮小されましたが、イベントそのものは予定通り行われます。

 福島第1原発事故で放射能汚染が広がり、今後数年の間にガン患者が急増することが心配されています。私もガン対策のことで色々と情報を集めていたのですが、ネットワークを広げていくいい機会になりそうなので、このイベントに参加することにしました。

 地元・茨城のミニコミ紙、常陽リビングのサイトにもイベントの紹介文があるので、ご参考までに。

  http://www.joyoliving.co.jp/topics/201104/tpc1104084.html

Posted by 岩崎綾之 at 07:11Comments(0)ボランティア

Date: 2011年04月18日

田んぼ塾に入りました

 一昨日、4月16日土曜日に龍ヶ崎の農家の方が開いている田んぼ塾に、初めて行ってきました。実際の農作業を体験しながら米作りを学ぶ塾で、実習の場所は農家の田んぼです。
 この前の大震災で、茨城県南の田んぼが液状化して砂が噴き出したりしたというのをニュースで知っていて、塾の田んぼは大丈夫なのかと心配だっのですが、塾長に尋ねると被害が大きかったのは稲敷市のほうで、龍ヶ崎市の田んぼの被害はそれほどでもなく、塾の田んぼもポンプが故障した程度の被害で済み、そちらの修理も済んで田んぼ塾も予定通り開くことが出来たということです。

 現地へ行ってみると、まだ水の引いていない田んぼに塾生達が集まって、有機農業のやり方で作った肥料を撒いているところでした。田んぼはいくつかの区画に区切ってあって、一番大きな区画が約1反分(1000平方メートル強)。ちなみに田んぼの面積を単位で換算すると、

 1町分=10反分=300坪

となるそうです。昔から使われていた1反分は、一人の人間を養っていくのに必要な広さだと聞いたことがありますが、その広さが具体的にどのくらいかを、初めて知ることが出来ました。

 一見するとどこも同じように見える田んぼですが、水源に近い区画は高めに、遠い区画は低めになっていて、水が自然に流れ込む工夫がされています。

 作業の後、田んぼから離れた作業所へ行って、田んぼに植える苗を見せてもらいました。苗の育て方にもコツがあって、寒い時期には苗代をビニールシートで覆って保温するのですが、日中もそのまま放っておくと高温になりすぎて苗が弱ってしまうので、小まめな温度管理が必要だそうです。

 その他、道具を使った効率的な除草のやり方についても教わりました。

 これから毎週土曜日、東京で夜勤の仕事をした後になりますけれど、私は田んぼ塾に通います。

Posted by 岩崎綾之 at 21:17Comments(2)農業

Date: 2011年04月05日

政府が出荷制限を見直し

あっさり決まったな。いささか拍子抜けだ。
だから最初から県単位でなく市町村別にやってれば、余計な混乱もなかったし、賠償金もふくらまずに済んだし、福島の農家で自殺が出ることもなかったし、こっちも余計な仕事を抱えてゴタゴタせずに済んだんだ。これで少しは生活に落ち着きが取り戻せるか?

読売新聞 出荷制限「市町村」単位も…政府規制見直し
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110404-OYT1T01208.htm

Posted by 岩崎綾之 at 20:53Comments(2)農産物出荷停止問題

Date: 2011年04月04日

被災地からの手紙が開催させたコンサート

 私がユーオーディアコンサートのことを知ったのは4月1日。
 つくば市のNPO法人、自然生クラブのホームページで短い告知文を見たのがきっかけだった。最初はどこで開催されるかも分からず、またユーオーディアという名前にもこれまで馴染みがなかったので、自然生クラブのYさんにメールで問い合わせてみたら、場所は東京の新宿だとメールのレスが返ってきた。しかも入場料は一番安いB席でも2500円。この大変な時期にこの出費はきついとは思ったけれど、是非来てくださいとYさんが勧めるので、少々悩みながらも出かけることにした。Yさんは今回の原発事故の問題に真剣に取り組んでいたし、こちらもYさんに渡すべき資料があった。Yさん自身もコーラスで参加するというし、コンサートの終わりにでも会って資料を手渡せればと思って出かけた。
 会場は東京オペラシティコンサートホール。ここへ行くのは初めてだった。最初はこじんまりしたホールを想像していたのだが、行ってみて驚いた。新宿・初台の一等地にやたらどでかい建物が居座っている。それが東京オペラシティのビルだった。敷地だけでも私には馴染みの水戸芸術館が5つも6つも入りそうで、しかも凄く贅沢な建物の建て方をしている。甲州街道の大通りに面した出入口からホールまで延々と続く、長く広々とした通路だけでも驚嘆すべき、というより呆れた。よくもまあ、土地の値段だけでもべらぼうに高いはずのこの場所に、こんなブルジョアの殿堂みたいな代物を。でもオペラ愛好家の小泉元総理がよく来ていそうな場所だな。なんて思いながらホール入り口でチケットを買い、中へ入った。
 ホールはこれまで私が見た中で一番広い。音楽専用のホールでこれほど豪華なのは、これまで見たことがない。私の席は2階席だったが、そこから見下ろせる1階席はほとんど人で埋まっている。やがて開演の時間となり、ユーオーディアの代表から挨拶があった。

 その挨拶で語られたのが次の話だ。

 このコンサートの開催を巡っては、代表をはじめスタッフも相当悩んだ。
 予想もしなかった未曾有の災害、東日本大震災と福島第1原発事故が起きてしまった今、このコンサートを予定通りに開催すべきか、それとも中止すべきなのか。その問題を巡ってスタッフの間で激論が続いたが、意見はまとまりそうにない。
 そんな折、被災地の宮城県から1通の手紙が届いた。
 ユーオーディアのメンバーからの手紙だった。私は会場でメモを取らずにいたので、自分自身の記憶だけを頼りに書くことになるが、その手紙には次のような話が書かれていた。

 私は無事です。ですが私の幼馴染は2人の子供を残したまま津波にさらわれ、今も行方不明です。
 私の住む仙台の若林区は被害の最も大きい地域で、私は地元の避難所でボランティアを始めましたが、その避難所さえとても酷い状況で、そこに居るだけで気分が悪くなってしまうような場所です。あの大津波の後も、また津波が来るという知らせが届いたことがありました。後でそれは誤報だと分かったのですが、その時の私は車椅子の避難者の方を数人がかりで持ち上げて、上の階へと避難させましたが、その時はこれで自分も終わりかもしれないと覚悟を決めました。
 これまでの日常が破壊されてしまい、大変な状況で生きている私達ですが、それでもふと夜中に夜空を見上げると、満天に輝く星の美しさに驚きます。そして神様の創った自然はこれほどまでに美しかったのかと気づかされます。同時に、これまでの自分達はこんなにも美しいものが身近にあることに気づかぬまま、心を曇らされてその日その日を生きてきたことを悔やみたくなります。今の私はこれまでになく人間の罪深さと弱さを思い知らされ、その一方で神様の創った自然の美しさを賛美したいという強い想いがあふれてきます。
 ユーオーディアの皆様にお願いです。このような時だからこそ、神様を賛美してください。聖書の言葉にあるように、良き時も悪しき時も変わることなく、神様を讃え続けてください。

 この手紙を読んだスタッフ達の意見はたちどころにまとまったという。
 今のこの時だからこそコンサートを開催しよう。良き時も悪しき時も変わることなく、神様を讃える言葉を伝えていこうと。
 そして予定されていたコンサートは、被災地へ祈りを届けるコンサートとして開催された。

 私はキリスト教徒ではない。
 キリスト教のことはそれなりに学んでいるが、信者になろうという気はない。
 ユーオーディアはキリスト教に基づく音楽活動をしている団体だが、私はコンサートの当日までそのことを知らなかった。音楽の好みから言っても、「クラシックなんか聴いても退屈するだけだ」と常日頃から思っていた私は、高校卒業以来クラシックのコンサートに足を運んだことがなかった。なのに会場で手渡されたプログラムを見ると、演目はクラシックと賛美歌ばかり。私が一番心配だったのは、演奏を聴きながらついつい居眠りしてしまわないかということだった。コンサート当日も仕事の夜勤明けで、睡眠は電車の中で仮眠した程度。コンサートで眠り込んでしまう心配も大きかったのだが‥‥幸いなことにその心配は取り越し苦労で済んだ。それでもクラシックの演奏は──Yさんに言わせると一流の演奏なのだが──やはり私にはとっつきにくい感じがした。
 それでも最初の挨拶で、このコンサートが開かれるまでの経緯を知ることが出来たことはとても良かった。自分にとってはコンサートそのものよりも、コンサートが開かれるまでの話を聞けたことのほうが収穫だった。
 大震災と原発事故で日本中に自粛ムードが蔓延する今、中止されるイベントが数多いと私は聞いている。しかし、この深刻な状況下でもユーオーディアはコンサートを開催した。しかも開催を実現させたのは、被災地からの一通の手紙だった。
 私はこのことを、一人でも多くの人に知って欲しいと思う。

 余談だが、コンサートの終わりに会おうと思っていたYさんとは、結局会場では会えなかった。しかし会場スタッフの方が「コーラス参加者とはお会いできませんが、渡すものがあれば責任をもってお届けします」と対応してくれたので、私はYさんに渡す書類を預けたが、その時のスタッフの対応が見事だった。大勢の参加者の中にいるYさんの名前をきちんと覚えていて、同姓の参加者との名前の違いやYさんの出身地まで把握していたのには感服した。後日、Yさんからお礼のメールが届き、私が預けた書類が無事に届けられたことも確認できた。

※ユーオーディアのサイトはこちら
 http://euodia.jp/

Posted by 岩崎綾之 at 21:04Comments(0)東日本大震災

Date: 2011年04月02日

茨城ホウレン草の会 発足宣言文

茨城ホウレン草の会(Ibaraki Spinach Party)発足します

 原発事故による政府の出荷制限が混乱を招いています。
 事故の起きた福島県に近い、茨城県北部のホウレン草から放射性物質が検出されたことで、政府は茨城県の全域にわたってホウレン草の出荷を自粛するよう指示を下しました。
 この政府の指示によって、原発事故の現場から遠く離れた県南や県西のホウレン草さえもが、出荷できなくなってしまったのです。
 県境での放射能汚染の危険度は、茨城県と隣り合う埼玉県や千葉県とたいして変わらないはずなのに、栽培地が茨城県の側にあるという理由だけで出荷できなくなる。これはどう考えてもおかしな話です。
 現在、政府の指示による出荷制限は福島・茨城・群馬・栃木の4県で行われています。しかも原発事故の中心的な被災地である福島県では、県内で栽培された農産物を食べないようにという、摂取制限の指示まで出されています。農家への経済的打撃は大変なもので、福島県須賀川市の野菜農家では自殺まで起きてしまいました。
 出荷制限の損害に対して政府は補償を行うと発表していますが、このデタラメな出荷制限のやり方を改めなければ、無駄な補償費はどんどん膨らむばかり。それは不況に加えて大震災と原発事故で多額の出費を強いられている国家財政をますます圧迫します。
 また本来は安全であるはずの茨城県の農産物が、出荷制限で売れなくなれば、地元で消費する分を他の県から買い付けなければなりません。その分、大震災と原発事故の被災地に届けられる食料が不足し、被災地の食糧事情が悪化します。
 このように政府の出荷制限政策は問題だらけ。
 この政府のやり方に我慢ができなくなった私は、政府の誤った政策に異議を唱えるべく、茨城ホウレン草の会(Ibaraki Spinach Party)を発足させることにしました。
 まずは私が呼びかけ人となり、政府の誤った政策への抗議を皆さんに呼びかけます。さらに、身近な問題となった放射能汚染に対してどのような対策を取れば、農家と消費者そして被災地の人々のためになるかを、皆さんと共に考えていきたいと思います。
 この問題に関心を持ち、ご賛同いただける方はぜひともご連絡をお願いします。

 呼びかけ人連絡先
   E-mail iwasakitukuba@ezweb.ne.jp
  blog http://onceinamillennium.tsukuba.ch/

(2011/04/02) 

Posted by 岩崎綾之 at 20:39Comments(0)農産物出荷停止問題

Date: 2011年04月01日

これはエプリルフールのジョークじゃない

明日4月2日、茨城ホウレン草の会(Ibaraki Spinach Party)を発足する。
詳細は4月2~4日のうちにUP予定。

Posted by 岩崎綾之 at 21:00Comments(0)農産物出荷停止問題

Date: 2011年03月31日

まだまだ起こりえる出荷制限

 ネットで次の記事を拾った。政府は出荷制限の解除を考え始めたようだ。

 農産物制限「原発収束前の解除も」…農水副大臣 (2011年3月31日18時42分 読売新聞)
 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110331-OYT1T00806.htm

 直ちに実施するとは言っていない。認識を示しただけだ。出荷制限の解除が、いつどういう形で実行に移されるかはまだ分からない。場当たり的な対策を次々に出して、かえって混乱を広げた政府の対応から考えて、出荷制限の解除には最低でも1ヶ月はかかるのではないか? 私はそんな気がする。

 政府はまた、出荷制限に対する農家の被害に対しても、具体的な保障策を打ち出した。

 出荷制限、農家被害の半額を仮払い…政府方針 (2011年3月31日14時35分 読売新聞)
 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110331-OYT1T00612.htm

 私が購読している読売新聞の茨城版には、県とJAが出荷制限や風評被害で経済的な打撃を受けた農家に、無利子のつなぎ融資を行うというニュースが出ていた。これらは嬉しいニュースだ。このような補償はこれまでにも行われてきたし、既に組織として動くべき体制は整っているだろうから、こちらの実現にはそう長い時間はかからないだろう。

 しかし出荷制限が緩和されても、問題はこれで終わったわけではない。
 今日、3月31日の読売新聞によると、事故を起こした原発が安全な状態まで冷却されるのに、数年間はかかる見通しだという。原発は損傷が激しいから、その数年の間にも核汚染物質の放出は続くだろう。

 またこれまでにも、原子炉建屋の水蒸気爆発と圧力容器の損傷によって、大量の放射性物質が広範囲に散らばってしまった。
 それらの放射性物質が風、河川流、海流、交通によって茨城県にまで達する事態は、十分にあり得る。
 また今後、問題になってくるのは、原子炉の廃炉工事にともなって発生するだろう核のゴミの処分だ。あれだけ原発が破壊されたのだから、放射能汚染された廃材・瓦礫・土砂が大量に発生するはずだ。そのゴミの一部が茨城県に持ち込まれ、農地の近くに不法投棄されたら?
 気が滅入る事態はまだまだ終わりではないのだ。

Posted by 岩崎綾之 at 21:03Comments(0)農産物出荷停止問題

Date: 2011年03月30日

農林水産省ホームページへ抗議文送付

たった今、農林水産省サイトへ抗議文を送付した。

 農林水産省サイトのトップページ
  http://www.maff.go.jp/
 意見受け付け専用ページ
  https://www.contact.maff.go.jp/voice/sogo.html

以下はその抗議文の文面。

誤った農産物出荷制限政策に断固抗議する

 福島第1原発事故により広範囲な放射能汚染が発生したことにより現在、福島県・茨城県・栃木県・群馬県では政府の指示による農産物出荷制限が行われている。中でも福島県においては、出荷制限よりも一段と厳しい摂取制限の指示が出されている。
今後、放射性物質が検出される地域が広がることで、新たな都道府県が出荷制限の対象となる可能性も存在する。
 しかし同一県内の各地域においては放射能汚染の危険度に大きな差があるにも関わらず、県単位で一律の出荷制限が行われることで、また農産物の種別ごとに県単位での出荷制限が行われることで、重大な問題が発生している。
 例えば福島県では、福島第1原発から115km離れ、放射能汚染の危険度は東京並みと推測される南会津町でさえ、原発事故被災地の福島県にあるという理由だけで、出荷制限の対象となってしまうのだ。他県においても同様で、原発事故の被災地に最も近い県内地域と、最も遠い県内地域とが、共に出荷停止の対象となってしまうのだ。
 種別ごとの出荷制限も同じ問題を有している。例えば原発事故被災地に近い茨城県の北部でホウレンソウから放射性物質が検出されると、被災地に遠く放射能汚染の危険度の少ない県西部や県南部で栽培されたホウレンソウでさえ、同じホウレンソウだからという理由で出荷できなくなるのだ。
 この政策は明らかに誤りであり、この政策がこのまま続けられれば次の重大な問題を発生させる。
 第一に、安全な農産物を生産していながら出荷停止の対象となり、経済的損失をこうむる農業従事者の数を増大させる。
 第二に、出荷停止で損失をこうむった農業従事者に対する国の補償費の額を増大させる。それは不況に加え、大震災と原発事故によってますます苦しくなった国庫の負担を増大させる。
 第三に、出荷停止は本来なら震災・津波・原発事故の被災地に届けられるはずの食料の量を減少させ、ただでさえ苦しい被災地の食糧事情をさらに悪化させる。
 第四に、県内の住民感情に分断をもたらし、放射能汚染度の高い地域の住民に対し、他の地域に住む住民の悪感情が向けられる。
 そのことは、ただでさえ苦しみにあえぐ被災地の人々を、さらなる苦境に追い詰める結果をもたらす。現に3月29日の朝日新聞により、福島県須賀川市の野菜農家の自殺が報じられている。私は政府の不当な政策により、このような形で人命が失われたことに怒りをもって抗議し、誤った出荷制限政策の即時撤廃と、速やかな改善策の実施を要求する。

 現行の出荷制限政策の改善策としては、私は次のものが妥当と考える。
 第一に県単位で行われる出荷制限を、県内の小地域を単位として行うことである。例えば茨城県であれば、県北・県央・県南・県西・鹿行の5つの県内行政区域を単位として行い、もしも1つの行政区域の農産物から放射性物質が発見されたなら、さらにその区域内の市町村レベルでの精密な測定を行い、区域の汚染状況を正確に行った上で出荷制限の判断を下すべきだと考える。
 また県外の遠隔地に住む住人が、茨城県内の状況を正確に把握することは難しい。ひとたび県外に出荷された茨城産の農産物から放射性物質が発見された場合、茨城県の農産物全体が危険視され、深刻な風評被害をもたらす危険がある。よって県外への出荷は慎重でなければならず、県単位で県外の出荷を制限する措置は止むを得ないと考える。
 しかし同じ茨城県に住む住人であれば、県内の事情に通じており、自分の住む市町村の中であれば農産物の栽培状況をその目で確かめて、放射能汚染の危険度を自己判断することも可能であろう。その理由から、県内もしくは県内の市町村内においては、県外への出荷制限よりも緩和された出荷制限の措置を講じ、地元の人間が地元の農産物を購入できるように図ることで、少しでも農業従事者の経済的損失を減じることが理に叶った政策であると私は考える。
 この改善案についても、実現の可能性があるならば十分にご検討頂きたい。


Posted by 岩崎綾之 at 11:11Comments(0)農産物出荷停止問題

Date: 2011年03月29日

福島県の野菜農家が自殺

恐れていたことが起きてしまった。
農産物の摂取制限を福島県全域で一律に行うという、政府の誤った政策がついに自殺者を出してしまったのだ。

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103280468.html

事態の深刻さはここまできている。


Posted by 岩崎綾之 at 21:04Comments(0)農産物出荷停止問題

Date: 2011年03月28日

mixiでの呼びかけ

昨日、農林水産省のサイトを通じての要請に続き、私の参加するmixiのコミュニティにも呼びかけ文を投稿。一般の人々向けだから政府宛ての要請文より読みやすい文章にしたつもりだが、それにしても長い。読むのが面倒くさくならないか?

以下はその文面。

農家と被災地のための緊急行動のお願い

 私は茨城県に住む社会人です。
 現在、茨城県の農家は大変な状況にあります。
 危機の原因は国の指示による出荷制限です。
 茨城県のホウレンソウとカキナから放射性物質が見つかり、政府が出荷制限の指示を出したのが3月21日。放射性物質が見つかった農産物は、茨城県の中でも事故を起こした福島第1原発に近い、茨城県北部の6つの市町村で栽培されたものでした。
 その後、パセリと源乳からも放射性物質の検出が相次ぎましたが、それらは県の北部と中央部に集中し、県南部では河内町の原乳から見つかったのみ。千葉県や埼玉県に隣接する市町村での危険度は、千葉県や埼玉県と同様のレベルにあると考えられます。
 にもかかわらず政府の指示は、茨城県全体で一律に出荷を制限するというものでした。
 現在、茨城県ではホウレンソウ、カキナ、パセリ、源乳の出荷が制限され、これらの農産物は店頭に並ぶことなく廃棄される運命にあります。
 私の住む茨城県南のつくば市でも、地元で栽培されたホウレンソウがスーパーから消え、売り場に並んでいたのは鹿児島産のホウレンソウでした。
 埼玉県と隣り合う古河市や、千葉県と隣り合う取手市においても、放射能汚染の危険度は県単位での出荷制限の行われていない埼玉県や千葉県と大差ないはずなのに、そこが茨城県の市町村だという理由で、国の指定した野菜が売れなくなってしまうのです。
 原発災害の中心地である福島県の状況はもっと深刻です。ホウレンソウだけではなくキャベツ・ハクサイ・レタスなど数多くの野菜の出荷が制限され、さらに食べることにも制限を加える摂取制限の指示が出されています。
 しかし東西に長く伸びた福島県では放射能汚染の危険度に大きな差があります。
 3月26日発行の読売新聞・朝刊第2面の記事によれば、福島第1原発から115キロメートル離れた福島県西部の南会津町での放射線被爆量は、東京とほとんど変わりません。
 にもかかわらず、福島県でも安全圏にある地域の農産物さえもが、『全県で一律に出荷制限を行う』という政府の指示によって、出荷制限されてしまうのです。
 このような現状を無視した県単位での出荷制限が続けばどうなるか?
 まず、出荷制限で経済的な被害を受ける農家の数が増えます。
 大震災や原発事故の被災地では、届けられる食料の量が減って食料不足が起きます。
 そして同じ県内でも安全圏に住む農家の人々は、放射能汚染された地域の人々を恨むことになるでしょう。
「あいつらのせいで、うちの野菜が売れなくなるんだ」と。
 こうして、ただでさえ苦しみに喘ぐ被災地の人々に、さらなる苦しみが重なることになります。
 さらに出荷制限の被害を受けた農家の被害に対する、国の補償費も増大します。それは震災で苦しくなった日本の財政をますます圧迫することになります。
 このような状況は一刻も早く改めなければなりません。
 早速、私は行動を開始しました。
 農林水産省のサイトを通じ、出荷停止の緊急改善を日本国政府に要請しました。
 この文章を読む皆さんにも私はお願いします。手紙やEメールを使い、農林水産省を通じて日本国政府に要請を行ってください。『農家を圧迫し被災地の人々を苦しめる、現状にそぐわない出荷停止のやり方を早急に改めよ』という要請をです。

 以下に農林水産省サイトのトップページと、そこからリンクを辿った先にある意見受け付け専用ページのアドレスを記します。

 農林水産省サイトのトップページ
  http://www.maff.go.jp/
 意見受け付け専用ページ
  https://www.contact.maff.go.jp/voice/sogo.html

 日本国政府の不適切な政策に対しては、今後も継続的に異議を申し立て、改善を求める声を上げ続けなくてはなりません。その行動の為に、私は専用のコミュニティを近日中に立ち上げる予定です。準備が整ったら連絡します。
 今後とも皆様のご協力をお願いします。

 なお、この問題についてはこちらのブログでも取り扱っています。ご参考までに。

  http://onceinamillennium.tsukuba.ch/

Posted by 岩崎綾之 at 06:57Comments(0)作戦進行状況

Date: 2011年03月28日

農林水産省へ要請文送信完了

昨日、農林水産省のサイトに設けられた意見受け付けページから、日本国政府への要請文を送信した。

 農林水産省サイトのトップページ
  http://www.maff.go.jp/
 意見受け付け専用ページ
  https://www.contact.maff.go.jp/voice/sogo.html

以下はその要請文。


原発事故による農産物出荷制限の緊急改善を求める要請

 福島第1原発事故によって放射性物質が広域に拡散し、農産物から規制値を超える放射性物質が検出されたことにより、福島県・群馬県・栃木県・茨城県の4県では現在、政府の指示による農産物の出荷制限が県全域において行われている。しかし県内の各地域における放射性物質の検出状況に違いがあることを考慮せず、各県全域において一律の出荷制限が行われることで、重大な問題が発生している。
 中心的な被災地である福島県でさえ、県の北部・中央部・西部において、測定に基づいて算出された放射線被爆量は大きく異なる。3月26日発行の読売新聞・朝刊第2面の記事がそのことを示す。
 この記事によれば福島県北部の飯舘村では極めて高い被爆量を示すものの、県中央部の郡山市ではその値が1/8に減じ、県西部の南会津町に至っては東京とさして変わらない被爆量を示している。
 茨城県においても県西部の古河市、県南部の取手市など、全県域での出荷停止の行われていない埼玉県や千葉県に隣接する市町村は数多く、これらの市町村での放射線被爆量は隣県と大差ないものと推定される。また規制値を越える放射性物質が検出された市町村は、県の北部と西部とに集中している。
 県内においても地域差が見られる状況は、群馬県と栃木県においても同様であろう。
 にもかかわらず、全県域で出荷制限が実施されることで、県内でも危険度の少ない地域に位置する市町村の農産物でさえ、同じ県内にあるという理由だけで廃棄される。このことは次のような重大な問題を発生させる。

 1.収入を断たれて経済的打撃を受ける、被災県内の農業従事者の数を増大させる。
 2.農業従事者の経済的損失に対する国の補償費を増大させ、国庫の負担が増す。
 3.被災県の食料自給率を押し下げ、食料事情を悪化させる。
 4.県内の住民感情が分断され、被害の高い県内地域に悪感情が向けられる。

 このことで、ただでさえ困難な状況下にある被災地の住民は、ますます困難な状況に追いやられ、苦しみの上にさらなる苦しみが重なる結果をもたらす。この状況は一刻も早く正されなければならない。
 以上の理由から私は農林水産省の窓口を通じ、日本国政府に対して次の要請を行う。

 被災県において全県一律の出荷制限が行われる現状を改め、県内各地域での放射性物質の検出状況に基づき、より小区域の県内各地域を単位とした出荷制限を可能とするために、日本国政府による緊急の改善策が講じられることを、私はここに強く要請する。

 この要請を受けた日本国政府が改善策の早急な実現に向けて、一刻も早く行動に移ることを、私は日本国民の一人として強く願う。

Posted by 岩崎綾之 at 06:51Comments(0)作戦進行状況

Date: 2011年03月28日

イバラキ・スピナッチ・パーティー

ホウレンソウは捨てないぞ
ホウレンソウは洗って食べるぞ

ホウレンソウを買いにいくぞ
自分で農家へ買いにいくぞ

原発事故のせいで政府が出荷制限?
そんなモン関係ねぇ!

何を食べるかは自分で決める
俺はホウレンソウを食べるぞ

Posted by 岩崎綾之 at 06:21Comments(0)Ibaraki Spinach Party

Date: 2011年03月27日

今からやるべきこと~茨城県知事の大臣訪問に対して

 例えて言うなら、今の危機的状況はこういうことだ。
 これまで順調に飛行を続けていた旅客機の、右の翼にあるエンジンがいきなり爆発した。
 幸い左の翼のエンジンは無事で、旅客機は残ったエンジンの力だけで何とか飛び続けている。それでも高度はどんどん下がっていく。
 旅客機の機長は、このままエンジンを全開にして最大限の力を振り絞り続ければ、旅客機は元通りの順調な飛行に戻れるものと信じている。機内には「必ずうまくいくから安心してください」という機長の声が、機内放送で流れている。
 乗客は墜落の恐怖に怯えながらも、幸運の力が自分たちを助けてくれるものと信じて、機長の言葉に疑問の声を上げる者はいない。
 しかし実際にはエンジンの爆発で燃料タンクが傷つき、燃料が漏れ出していた。このまま飛行を続ければ旅客機は燃料切れで墜落するか、エンジンの炎が漏れ出した燃料に引火して空中爆発する。
 ふと窓から外を見た乗客の1人が、窓ガラスに飛び散る燃料のしぶきに気がついた。

 あなたがその乗客だったらどうする?
 操縦室へと急ぎ、機長に異常事態を告げるか?
 それとも大声を出して騒ぎ立てるか?
 それとも目を閉じ耳を塞いで、見ぬふりをするか?
 あるいは全てを諦めて遺書を書き始めるか?
 何が正しい判断かは冷静に考えれば分かるはずだ。

 今は飛行を続けるべき時ではなく、早急に安全な着陸場所を見つけて着陸すべき時だ。
 爆発の影響で旅客機の車輪は故障しているかもしれない。車輪が下りなければ着陸はハードな胴体着陸になる。
 それでも墜落や空中爆発とくらべたら、よっぽどましだ。
 次にやって来る危機に備えよ。準備は早ければ早いほどいい。

 3月26日の読売新聞 茨城版によれば、茨城県知事 橋本氏が細川厚生労働相、鹿野農相、大畠国土交通相の3人の大臣を都内に相次いで訪ね、緊急要望書を手渡した。
 知事の緊急要望は次の通りだ。
 細川厚生労働相に対しては、放射能汚染で出荷を規制された野菜に対する規制を緩和し、安全宣言を出して、風評被害の防止に努めることを。そして医療・福祉施設復旧への財政支援と、高齢者・障害者に対する支援を。
 鹿野農相に対しては、出荷制限を受けている農家への補償や資金援助、そして速やかな出荷制限の解除を。また農地や農業施設の被害に対する早急な復旧措置を。
 大畠国土交通相に対しては、震災で被害を受けた県内の空港、港、鉄道の早期復旧を。

 知事が多忙なことを私は理解している。そして災害からの復旧に全力を傾けていることも私は理解している。
 しかし知事の行動にもどかしい思いを抱いていることも事実だ。
 未曾有の震災と原発事故に襲われ、これまでのやり方では解決困難な事態を迎えているというのに、知事は日本経済がまだ順調に動いていた時のやり方で動いている。政府関係者に頭を下げて窮状を訴え、政府の支援を待ち続けている。しかしこのやり方では時間がかかる。その間にも被害はますます広がっていく。
 基本的に私は知事の要望に賛成だ。しかし知事の要望には重大な点が抜け落ちているとも思う。
 私が知事の立場だったら3人の大臣にどのような要望を出すか?
 考えた末に、私は以下の要望を付け加えるべきだと判断した。

 細川厚生労働相に対しては、茨城県内での放射線測定の体制を強化し、茨城県のどの市町村で放射性物質が検出されたかという『点の情報』のみを発表するのではなく、茨城県全域で放射性物質の検出量が各地域ごとにどのような値になっているかを示す『面の情報』を提供することを。
 『面の情報』があれば放射性物質の分布状況が分かる。放射性物質は海岸沿いに増えているのか、河川沿いに増えているのか、それとも道路沿いに増えているのか、あるいは風に乗るようにして平野部一面に広がっているのか? それによって放射性物質の移動経路を推定することができ、将来の汚染を予測してその対策を講じるのに役立つからだ。

 鹿野農相に対しては茨城県全体で一律の出荷停止を行うのではなく、全県レベル、県央・県南・県西・鹿行県の4つの行政区域レベル、さらには県内の各市町レベルというように、段階分けした出荷停止の体制を整えることを。そして県外への出荷は停止するが、県内での出荷は認める、さらには特定の市町村内に限って出荷を認め、あるいは出荷を停止するというように、県内各地域の汚染状況に即した出荷停止が行える体制を整えることを。
 県外の遠隔地に住む人間が、茨城県内の状況を短時間のうちに正しくとらえることは難しい。もしも汚染された農産物が県外で見つかれば、「茨城の農産物は危ない」という風評被害が広がる危険が高い。だから県外への出荷は慎重であらねばならない。
 しかし地元の茨城に住む人間は、より詳しく県内の状況を知ることが出来る。それが自分の住む市町村ならば自分から農家へ出かけ、農産物の栽培状況をチェックしたり、農家の人間が信用に足る人間かどうかを判断することも出来る。食べても安全な農産物かどうかを自己責任で判断できる可能性は高くなる。レベルに応じた出荷停止が行われるようにならば、無駄に廃棄される農産物も少なくなり、農家への経済的損失も軽くなるはずだ。

 大畠国土交通相に対しては、近い将来に行われるであろう福島第1原発事故の復旧作業に向けての要望を出す。この復旧作業では放射能に汚染された廃材や瓦礫や土壌などが大量に発生し、その処分が行われるだろうから、それら汚染廃棄物が廃棄場以外の場所に不法投棄されないかを監視する、チェック体制作りを早急に行うことを求める。
 以前より茨城県は業者の不法投棄に悩まされ続けてきた。広大な土地が広がる人家の少ない筑波山の周辺部などは特にそうだ。もしも放射能汚染された廃棄物が茨城県内に大量に不法投棄されたら、それは深刻な農産物の汚染と風評被害をもたらす。そのような不法投棄は断じて行われてはならない。放射能汚染された廃棄物の不法投棄は、通常の不法投棄以上の厳罰を下すという、法整備も必要となるだろう。

 以上3つが、知事からの要望に付け加えるべきだと私が考えるものだ。私はこれら3つの要望を茨城県知事そして政府関係者に伝えるべく、行動を起こす。

Posted by 岩崎綾之 at 11:07Comments(0)茨城ホウレン草問題

Date: 2011年03月24日

河内町で放射性物質検出、しかし‥‥

 また核汚染が広がりを見せた。
 水戸市と河内町の原乳、そして鉾田市と行方市のパセリから放射性物質が検出された。
 このうち河内町と言えば、千葉県との県境にある茨城県の町だ。
 町の境から利根川を越えれば、そこは千葉県。
 しかし現在のところ、河内町での放射性物質の検出を受けて、千葉県が出荷自粛に乗り出したというニュースも、政府が千葉県に出荷停止を求めたというニュースも流れていないようだ。
 にもかかわらず、河内町から遠く離れた茨城県の西の端、古河市や猿島郡の五霞町や境町でも出荷停止は引き続き行われるだろう。そこが茨城県内というだけで。
 県単位での出荷規制はどう考えてもおかしい。

 ネットで色々と調べていたら、茨城県知事の記者会見での発表が見つかった。

 2011年3月23日の記者会見の要旨 農産物安全対策への対応等について
 http://www.pref.ibaraki.jp/hodo/press/11press/p110323.html

 これを読んで分かったが、出荷停止という知事は政府からの要請をそのまま実行しつつも、政府にはより現状に即した対応を求めている。
 しかし政府からの返答はなかなか返ってこない。政府も問題を抱えすぎて動くのに時間がかかり、知事の要請に対して迅速な行動が取れる状況にないようだ。
 そうしている間にも、核汚染の被害はますます拡大していく。今、動ける者が打つ手べき打たなければ、被害をさらに悪化させる。

Posted by 岩崎綾之 at 21:10Comments(0)核汚染被害状況

Date: 2011年03月23日

お願い

 前記事に書いた出荷停止の問題について、既に茨城県や政府に対して声を上げている方が、いらっしゃるかも知れません。そのような方をご存知の方がいらっしゃれば、ぜひこのブログにもその情報についてご一報いただければ幸いです。

Posted by 岩崎綾之 at 20:54Comments(0)お願い

Date: 2011年03月23日

茨城ホウレン草問題のどこが問題か その1



 福島第1原発事故で放出された放射性物資は隣県の茨城にまで拡散し、茨城県北部の高萩市、日立市、常陸太田市、大子町、東海村、ひたちなか市の農家のホウレン草から、最大で規制値の7.5の放射性ヨウ素が検出された。これを受けて茨城当局は全県でホウレン草の出荷自粛を求めた(3月20日付 読売新聞)。21日には政府が福島、茨城、栃木、群馬の各県知事に政府が「出荷制限」を求めた(3月21日付 読売新聞)。
 東京圏では茨城産のホウレン草が小売店から続々と返品され、品不足は東京はおろか大阪にまで及んでいる。農家の受けた損失は東京電力からの補償で埋め合わせが行われるという。

 事態の推移は1999年に東海村で起きた、JCO臨界事故の時と同じだ。ただし今回は、あの時の事故と比べたらはるかに事態は深刻だ。
 第一に核汚染の範囲が広範囲であること。汚染の範囲は最大の原子炉事故被災地である福島県はもとより、その隣県にまで及んでいる。
 第二に核汚染が長期化するであろうこと。福島第1原発事故は最大の難局を乗り切ったとはいえ、現地では予断の許されない状況が続き、核汚染の中での復旧作業は困難を極めている。原子炉の状態が安定するまでは今後1年はかかろうという見通しも報道されている。
 第三に原発事故による経済的打撃があまりにも深刻で、その補償額はこれまでにない巨額のものとなることだ。
 JCOの事故でJCOが支払った補償金は約150億円。これには出荷できなくなった農産物の補償の他にも、住民の健康被害や検査・避難の費用が含まれる。しかしJCOの事故では避難の対象が半径350圏内に過ぎず、期間も3日間と短期間だった(3月23日付 読売新聞)。今回の事故はそれとは比べ物にならない。補償の大幅な遅滞や、補償そのものが不可能となる可能性も大いにあり得ると私は考える。

 茨城県の出荷自粛要請、そして政府の出荷停止について私が感じた疑問は、これが県単位で行われていることだ。地図で見ると茨城県の北の端から南の端までは100km以上の距離がある。西の端である古河市は埼玉県に、南の端である利根町は千葉県と隣り合っている。この埼玉県と千葉県では両県とも出荷停止が行われていない。私が古河市か利根町の農家の人間だとしたら、県境の茨城側に住んでいるというだけで農産物の出荷が出来なくなることに、たいへん理不尽な思いを抱くことだろう。
 放射性ヨウ素の検出された6つの自治体は皆、茨城県の北部に集中している。しかし私の住む茨城県南も出荷停止の悪影響をこうむることとなった。
 私の住むアパートはつくば市の中でも牛久市に近い場所にある。昨日、牛久の八百屋へ買物に行くと、まだホウレン草が売り場に並んでいた。そのホウレン草を手に取ってレジへ持っていくと、「出荷停止の影響でホウレン草の入荷がストップします」と張り紙がしてある。
「ホウレン草、大変なことになったね」
 と、私がレジのおばさんに話しかけると、
「このホウレン草は検査の前に入ったものだから、大丈夫だよ」
 と、笑って答えてくれた。
 茨城県のほぼ中央にある県庁所在地で、県北部にも近い水戸市では現在、高い放射線量が観測されている。読売新聞の社会面にその図が載っているが、これを見た茨城県外の人々は、茨城県の全域で放射能汚染の危険が高まっているような印象を受けるだろう。
 しかし私の住むつくば市や牛久市は、水戸市から約60kmも離れており、むしろ東京寄りの場所に位置している。放射線量も水戸市よりも千葉県や埼玉県の値に近いのではないかと推測されるし、農産物について言えばより安全性が高いと思われる。
 その茨城県南の農産物さえもが、出荷停止により消費者に届かなくなり、県南の農家に経済的な打撃を与えるのだ。
 このように、全県一律の出荷自粛や出荷停止は、現状に即した対応とはいえない。むしろ東西南北で区分けされた茨城県の行政区分に従い、最低でも県央地区・県南地区・県西地区・鹿行地区の4つの区域ごとに出荷自粛・出荷停止の判断を行うほうが理にかなっていると、私は考える。

 この問題については茨城県知事、そして政府の担当者にも訴えたい。いや、訴えなければならない。
 この件についても、私は近日中に行動を起こす。

Posted by 岩崎綾之 at 20:54Comments(0)茨城ホウレン草問題

Date: 2011年03月22日

内容証明郵便発送完了

 本日、日本経団連に内容証明郵便を発送完了。写真は発送者の手元に残される発送文書の控え。発送したものと同じく、郵便事業株式会社の証明印が押されている。
 こう見ると何だかカッコイイな?

 なお写真に写っている私の住所の部分は、プライバシー等の問題があるため、不特定多数に公開されるネットへの投稿写真では、隠させてもらった。
 内容証明郵便の内容については、おおかたの文章が出来上がった後に、経団連が被災地の救援活動に乗り出したことを知ったので、それに対する感謝の文章を最後に添えて、最終的に次のような文面になった。

──────────────────────────
 貴方は3月16日、東京都内での記者会見において、
「日本の原子力行政が曲がり角に来ているという指摘もあ
る」
との記者の問いかけに対して、
「曲がり角に来ているとは全然思っていない。千年に一度
の津波に耐えているのはすばらしいことだ。原子力行政は
もっと自信を持って胸を張るべきだ」
との発言を行った。
 この事に関し、東日本巨大地震の被災地・茨城県に住む
人間の1人としてお尋ねする。

質問1
 2011年3月11日に発生した東日本巨大地震は日本
一国の尺度においては千年に一度の大震災ながら、全世界
的な尺度で見ればこのようなマグニチュード9レベルもし
くはそれに近い大震災は数十年に一度の頻度で発生してい
る。1960年のチリ地震がそうであり、近年では200
4年のスマトラ島沖地震がそうだ。全世界で稼動する原発
の数が増えれば、数十年以内にマグニチュード9レベルの
大震災が原発事故を引き起こす危険性はいっそう高まる。
発言当時、貴方はこの事を認識していたか?

質問2
 日本の原子力行政の基本姿勢は日本の各地で原発建設を
進め、また世界各国への原子炉輸出を推進するというもの
だ。売り込み交渉中の国には地震国であるインドネシアや
トルコも含まれる。かの発言から推察するに、貴方は堂々
と胸を張って世界中に次のように宣言するということか?
『一つの国においては滅多に起こらない大震災に対する備
えが十分である必要はない。日本の原子力行政も何ら方針
の変更を必要としない。今後、数十年以内に世界のどこか
で大地震や大津波が起きて、その地の原発が爆発するかも
しれないが、そういう原発を今後も日本は世界中で建設し
続ける』
 これが貴方の真意なのか? そうでない事を願いたいが
、もしそうであるなら私は日本国民の1人として、そして
地球に住む人間の1人として、そのような愚か極まりない
考えを絶対に認めず、断固反対する。

 以上2つの質問を、私は貴方の公式な回答が得られるま
で発し続ける。また全世界の人々に対しても、同じ質問を
貴方に対して発するよう呼びかける。

追伸
 3月21日発行の読売新聞の紙面にて、私は日本経団連
が全力を挙げて、人命救助と被災地支援に乗り出したこと
を知った。その事には深く感謝し、声援を送る。
──────────────────────────

 さて‥‥これで仕事は一段落すると思っていたら、茨城産のホウレン草から放射性物質が検出されるという事態になってしまった。

 東京電力のバカヤロウが。

 で、急遽、この茨城ホウレン草問題についても取り組むことに決め、近日中に行動を起こすことにした。具体的な準備が整い次第、こちらについてもお知らせする。
 ‥‥しかし、何でこうも次から次と。何とかならんのかい。

Posted by 岩崎綾之 at 20:56Comments(0)作戦進行状況

Date: 2011年03月21日

「千年に一度の」大作戦~経団連へ100万通の質問メールを

「千年に一度の津波に耐えているのは素晴らしいこと。原子力行政はもっと胸を張るべきだ」
「原子力行政が曲がり角に来ているとは思っていない」

 経団連会長 米倉氏のこの発言に対し、全世界から100万通の質問メールを送って、会長の真意を問いただそう。

 今や原発問題は世界の問題だというのに、東日本巨大地震を千年に一度の大震災のように発言する会長は、2004年に起きたスマトラ島沖大地震(M9.1)の大津波や、つい昨年に起きたチリ地震(M8.8)のことを考えていなかったのか? 世界各地で巨大災害が起きている現代において、しかも原発が巨大震災に耐えられないことが実証された今でも、会長は日本製の原発を世界各地に輸出するつもりなのか? まずはこの疑問点を明らかにしよう。

 1人の個人が質問メールを送っても、会長には無視されるだろう。
 しかし、世界中から100万通規模の質問メールが会長に届くようになれば、そしてその運動を知った世界中の政治家・専門家・識者までもが動き出すようになれば、恐らく会長も公式の回答を行う以外になくなるはずだ。

 福島第1原発事故は世界中から注目され、世界中の人々が危機感を抱いている。
 そして、日本人である私達がどのような行動を取るかも、世界中から注目されている。
 この深刻な危機の最中でも、私達が冷静な行動を取れることを世界に示そう。

     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆     ☆

「千年に一度の津波に耐えているのは素晴らしいこと。原子力行政はもっと胸を張るべきだ」
「事故は徐々に収束の方向に向かっている」
「原子力行政が曲がり角に来ているとは思っていない」

 東日本巨大地震から5日目の3月16日、東京で行われた記者会見にて日本経団連会長 ・米倉氏が行ったこの発言が、事の始まりです。折りしも福島第1原発で重大事故が進行する最中の発言でした。
 スリーマイリル島以来と言われる原発事故に、世界はただならぬ危機感を抱いています。日本でのこの事故を契機として世界各国で原発政策が見直され、世界的な原発推進の流れは一気に衰えようとしています。今や福島第1原発の問題は世界の問題なのです。
 にも関わらず、当事国である日本の経済界の指導者は、問題の深刻さから目を逸らし、これまでの原発政策を改めることなく、原発推進という旧来からの流れにしがみつこうとしているようです。日本経団連会長・米倉氏の発言は、その象徴とも読み取れます。
 ただしこの発言に対して、以後の積極的な報道が為されていない様子であり、この発言に込められた米倉氏の真意は読み取れません。
 現在、日本は重大な危機が新たな危機を招き寄せかねない、深刻な危機連鎖のただ中にあります。巨大地震は原発事故を引き起こし、撒き散らされた放射性物質による環境汚染は、隣県の食料汚染さえも引き起こし始めています。発電所の被害による電力不足が停電を、幹線道路の被害とガソリン不足が輸送の停滞をもたらし、暴落する株価と投機的な円高と相まって、日本経済に深刻な打撃を与えています。そして以前より懸念されていた国債大暴落と日本経済の破綻が、数年以内に現実化する危険がますます高まっています。
 この危機の只中にあって、私達はどのように行動すべきなのか?
 今、やるべきことは、いたずらに怒りや反対の声を上げることではなく、また安易に楽観して今そこにある危機から目を背けることでもなく、当然ながら恐怖や絶望に囚われてしまうことでもありません。今、やるべきことは危機の現状を冷静に見つめ、危機の有り様を正しく理解し、理性と論理に基づいた行動によって危機に立ち向かい、絶え間ない努力と忍耐によって危機を乗り越えることだと私は思います。その行動の最初の一歩として、私は経団連会長の発言に込められた真意を確かめることを選びました。

「千年に一度の津波に耐えているのは素晴らしいこと」

 日本という一国の規模で考えれば、東日本巨大地震は千年に一度の大震災であるにしても、世界的に見ればM9クラスの地震は数十年に一度の頻度で起きています。近年では2004年に大津波を伴うM9.1のスマトラ島沖地震、そしてつい昨年にもM8.8のチリ地震が発生するという現状から見て、千年に一度の大地震という認識は正しいのか?
 
「原子力行政が曲がり角に来ているとは思っていない」

 日本の原子力行政の基本姿勢は従来、国内に原発とその関連施設を積極的に建設していくことでした。しかしスリーマイル島やチェルノブイリでの深刻な原発事故以来、原発反対の世論が強まったため日本国内での原発建設が難しくなり、現在は国策として新興国への原発売り込みを積極的に行っています。その相手国にはインドネシアやトルコのような地震国も含まれています。東日本巨大地震で原発がM8~9クラスの震災に耐えられないことが実証された今も、日本は従来の原発推進政策を取り続け、世界各国への原発輸出を企画するべきなのか?

 経団連会長の発言にこの2つの疑問を感じた私は、会長の真意を確かめるための質問を行いたくなりました。ですが私1人が会長に質問メールを送っても、間違いなく無視されるでしょう。
 しかし、もしも全世界から1万通の質問メールが会長に送られてきたら? さらにその数が10万通、100万通と増えていったら? そしてその運動の広まりを知った各国政府や国際機関や各国の専門家も、日本政府に対して働きかけるようになったら? 会長もこれを世界の問題として考え、公式の場で回答する以外になくなるはずです。
 今や日本の原発問題は世界の問題です。日本の産業界のトップに立ち、日本の原発政策に強い発言力を持つであろう日本経団連会長に対し、私と同様の質問を行いたがっている人々も世界中に大勢いるはずです。恐らく百万人・1千万人の規模で、いやその数は1億人に達するかも知れません。
 そう考えた私は、この運動に着手することにしました。この運動の名前は経団連会長の「千年に一度の‥‥」という発言にちなみ 「千年に一度の」大作戦 と命名させていただきます。
(2011/03/21)

Posted by 岩崎綾之 at 16:14Comments(0)この作戦について

Date: 2011年03月21日

お知らせ

現在、自宅のパソコンからネットにアクセス不可能のため、私はネットカフェから文章をUPしています。このため毎日、このブログをチェックできる状態にないため、コメントや質問があった場合でもレスに時間がかかります。この点をご了承ください。

Posted by 岩崎綾之 at 16:13Comments(0)連絡